2009年6月16日
景観法の背景
日本では高度成長期以降、全国どこへ行っても地域全体の調和・美観・伝統を軽視した住宅やビル、工場、護岸などの建築物・構造物が次々に建てられ、街並みや自然景観から調和や地域ごとの特色が失われていった。良好な景観や環境を求めるよりも、経済性が優先され、建築基準法や都市計画に違反しない限りどのような形態の建築物でも建てることができる「建築自由の国」と揶揄される状況になっていた。
その結果、長い年月をかけて形成された伝統と風格と調和のある街並みが都市を含む各地に残っているヨーロッパなど諸外国と比べて、無秩序でみすぼらしいといわれる今日の状況に至った。一方で、各地で高層マンションの建設などをきっかけにしたトラブルや屋外広告の氾濫などによって景観の価値に対する意識が次第に高まっていった。
一部の地方自治体では地域住民の要望に応え、景観に関する条例を定めていた(景観法制定前に約500団体)が、法律の委任に基づかない自主条例のため強制力がなく、建築確認の際に必ずしも従う必要はなかった。
1990年代頃から、ようやく国土交通省も自らが発注する公共工事において景観に対する配慮・調和を重視するようになり、さらに「美しい国づくり政策大綱」を策定し(2003年7月)、景観法が2004年6月に公布された。
2005年6月1日景観法が全面施行され、景観行政団体である地方自治体が定める景観条例(法委任条例)は、景観法を背景に、景観問題に対して大きな役割を果たすことも可能になった。景観法自体が直接に景観を規制する訳ではなく、地方自治体の景観に関する計画や条例、それに基づいて地域住民が締結する景観協定に、実効性・法的強制力をもたせようとするものである。
目的
「この法律は、日本の都市、農山漁村等における良好な景観の形成を促進するため、景観計画の策定その他の施策を総合的に講ずることにより、美しく風格のある国土の形成、潤いのある豊かな生活環境の創造及び個性的で活力ある地域社会の実現を図り、もって国民生活の向上並びに国民経済及び地域社会の健全な発展に寄与することを目的とする」(第1条)。
景観協定
景観計画区域内の土地の所有者等は、景観協定を締結することができる。意匠など地区計画よりも制限できる項目が広い。従来の自治体の条例に基づくものと異なり強制力があり、また協定締結後に区域内の不動産を取得した者も拘束するので、締結当事者のみが拘束される普通の契約(協定)よりも強い効力を持つ。
『ウィキペディア(Wikipedia)』引用
景観に関する条例が浸透するまでに多く時間がかかったのですね。
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